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腫瘍:MLL白血病の維持と標的治療におけるグリコーゲンシンターゼキナーゼ3の役割

Nature 455, 7217 doi: 10.1038/nature07284

グリコーゲンシンターゼキナーゼ3(GSK3)は多機能性のセリン/トレオニンキナーゼで、さまざまな生理学的過程にかかわる多くのシグナル伝達経路で働く。これらの経路のいくつかは疾患の病因に関連しているとされており、そのため、治療応用を目指したGSK3特異的な阻害剤を開発する取り組みが進められてきた。しかしながら、悪性腫瘍でGSK3を標的にすることの十分な根拠は、これまで得られていなかった。本論文では、MLLがん原遺伝子の変異によって遺伝学的に定義される、予後不良のヒト白血病の特定な亜型の維持において、GSK3ががん化に必要であることを示す薬理学的、生理学的、および遺伝学的な研究を報告する。これまでGSK3は腫瘍形成に関連するシグナル伝達経路を抑制する役割が示されていたが、それとは対照的に今回の結果では、サイクリン依存性キナーゼ阻害分子であるp27Kip1の不安定化に最終的につながる機序により、逆にGSK3がMLL白血病細胞の増殖や形質転換を支えていることがわかった。MLL白血病の前臨床マウスモデルでのGSK3の阻害により有望な効果が証明されたことから、GSK3はがん治療薬標的候補であると考えられる。

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