Article 細胞:二本鎖DNAに結合したDNA/RNA修復酵素AlkBとABH2の結晶構造 2008年4月24日 Nature 452, 7190 doi: 10.1038/nature06889 大腸菌(Escherichia coli)のAlkBとそのヒト・ホモログであるABH2およびABH3は、DNA/RNAの塩基損傷を直接的な酸化的脱アルキル機構を用いて修復する。ABH2は、二本鎖DNA(dsDNA)中の1-メチルアデニン損傷を修復することにより、哺乳類のゲノムをこの損傷から守るのが主要な役割であるのに対し、AlkBとABH3は、一本鎖DNA(ssDNA)の損傷を選択的に修復し、RNA中の損傷塩基も修復することができる。今回我々は、化学的架橋法を使って安定化されたAlkB-dsDNA複合体とABH2-dsDNA複合体の結晶構造を初めて示す。この研究により、AlkBは、塩基をはじき出すという前例のない機構を用いて損傷塩基に接近することが明らかとなった。AlkBは、はじき出された塩基の両側の2つの塩基を引き寄せ、塩基の積み重なりを維持している。これは、AlkBがdsDNAよりもssDNAの損傷の方を修復する傾向があることを説明する。さらに、ここに示すABH2の初めての結晶構造は、このヒトDNA修復タンパク質の阻害剤を設計する構造基盤となる。 Full Text PDF 目次へ戻る