Letter

発生:ニワトリの翼の指のパターン形成における成長と指定の統合

Nature 452, 7189 doi: 10.1038/nature06718

ニワトリの翼の指のパターン形成において、極性をもつ領域(初期肢芽の後部辺縁の細胞集団)はモルフォゲン勾配を作り出す。この勾配はSonic hedgehog(Shh)によるものであることが現在わかっており、後方の指形成領域で前後の位置的特性を漸進的に指定していく。本研究では我々は、指の予定前駆細胞のShh依存的な増殖が、前後軸全体で指の完全なパターンを指定するために必須であることを示して、このモデルに成長という不可欠な構成要素を加える。初期の翼芽でShhシグナル伝達を抑制すると前後方向の伸長が減少し、すべての予定指前駆細胞が前方の構造を形成するために、後方の指が消失する。増殖を阻害することによっても前後の伸長は不可逆的に減少するが、この場合はすべての予定指前駆細胞が後方構造を形成するため、前方の指が消失する。このような翼で増殖を回復させると、Shhの転写は正常よりも長く維持され、このことからShhの発現期間は、増殖の状態を測るメカニズムによって制御されると考えられる。救済実験により、Shh依存的分化指定が通常起こっている期間に、Shh依存的増殖によって指の数が制御されることが確認された。Shhシグナル伝達が時間的に共役しない二重の機能をもつという今回の結果は、先天性あるいは進化的な指数の減少を理解する手がかりとなる。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度