Letter 生態:9種類のバイオームに関するメタゲノムの機能的プロファイル解析 2008年4月3日 Nature 452, 7187 doi: 10.1038/nature06810 微生物の活動は、地球の生物地球化学的性質を左右し、より大きな生物の繁栄を作り出している。微生物の代謝過程を明らかにすることは、生態系の理解にも操作(例えば、疾患につながる重要な過程の妨害や環境サービスの保全など)にも重要である。微生物は、多くが培養不能であることと、ゲノムの可塑性が高いことから、機能の記述が困難である。メタゲノム的方法による微生物群集の解析では、任意の環境での増殖および生存に重要な代謝過程が決定される。本研究では、45種類のマイクロバイオーム(存在する微生物の総体)、および今回初めて42種類のヴァイローム(virome;存在するウイルスの総体)から得た約1,500万個の塩基配列を対象としてメタゲノム比較解析を行い、全環境にわたって識別性の高い代謝プロファイルが存在することを明らかにする。機能的多様性の大部分はすべての群集で維持されていたが、代謝の相対的出現率は一様でなく、メタゲノム間の差異によって各環境の生物地球化学的条件が予測できた。解析したヴァイロームがコードしている微生物代謝能力は広範囲にわたり、宿主である微生物の間で遺伝子が保存および共有されるための貯蔵庫として機能し、全地球的な進化および代謝の諸過程に影響を及ぼしていることが示唆される。 Full Text PDF 目次へ戻る