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細胞:非特異的siRNAによる血管新生のTLR3を介した抑制

Nature 452, 7187 doi: 10.1038/nature06765

失明の原因となる加齢黄斑変性に伴う脈絡膜血管新生(CNV)が認められる患者に対し、血管内皮増殖因子-A(VEGFA)やその受容体であるVEGFR1(別名FLT1)を標的とするsiRNAを投与する臨床試験は、細胞内でのRNA干渉(RNAi)による遺伝子サイレンシングを根拠とするものである。それに反して、本論文では、CNV抑制がsiRNAという種自体のもつ効果であることを示す。つまり、哺乳類に存在しない遺伝子、発現していない遺伝子、ゲノムには存在しない配列、血管新生促進および抑制遺伝子を標的とする21塩基あるいはそれより長いsiRNA、および、RNAi効果のないsiRNAすべてが、VegfaあるいはVegfr1を標的とするsiRNAと同程度、マウスのCNVを抑制した。これはオフターゲットRNAi効果でも、インターフェロンα/βの活性化による効果でもなかった。標的の存在しない(哺乳類に存在しない遺伝子に対する)siRNAおよび標的の存在する(VegfaあるいはVegfr1に対する)siRNAは、細胞表面のTLR3(toll様受容体3)、そのアダプター分子TRIF、およびインターフェロンγとインターロイキン12の誘導を介してCNVを抑制した。標的の存在しないsiRNAは、マウスでVegfa siRNAと同程度有効に皮膚の血管新生を抑制した。siRNAが誘導する血管新生抑制に必要な最小の長さは21塩基であり、TLR3とRNAが2:1で複合体を形成し、TLR3同士を架橋する必要があると考えられた。TLR3の412FFを発現しているヒト脈絡膜内皮細胞は、細胞外のsiRNAが引き起こす細胞毒性に耐性があったので、患者に応じた薬理遺伝学的な治療の促進につながる。多種類のヒト内皮細胞が細胞表面にTLR3を発現していたことから、ジェネリックsiRNAが、世界の人口の8%が罹患している血管新生疾患の治療薬となる可能性とともに、siRNAが血管あるいは免疫に予期しない効果を引き起こす可能性が示される。

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