Letter 地球:北大西洋大陸境界における下部地殻への貫入 2008年3月27日 Nature 452, 7186 doi: 10.1038/nature06687 大陸が分裂する際のリフティングは、大量の溶融した岩石の生成を伴うことがある。しかしながら、地表に噴出するメルトはその一部に過ぎないために、メルトの総体積ははっきりしない。さらに、火山活動の原因、特にそれがマントル温度の上昇によるものかどうかについては、いまだに論争が続いている。我々は、大西洋北東部のフェロー堆とハットン堆を横切る火山境界にわたって、深部まで透過する鉛直入射による広角反射法地震断面探査を実施した。本論文では、フェロー諸島の近傍で、走向に沿って1 kmごとに360〜400 km3の玄武岩が噴出しており、大陸海洋遷移域では540〜600 km3の貫入があることを示す。下部地殻への貫入は、主に遷移域の幅約50 kmの狭い地域に集中しているが、噴出した玄武岩の流れはリフトから100 km以上に及んでいることがわかった。地震探査断面は、メルトがこれまで仮定されてきたように100%メルトとしてプレートの下にあるのではなく、大陸構造を横切って貫入岩床として下部地殻に貫入していることを示している。地震波速度測定結果と火成活動の厚さから得られた証拠は、メルトの生成を主に支配しているのはマントル温度の上昇であることと一致しており、これまでに北大西洋に対して示唆されてきたような、リフトの下での小規模なマントル対流活動や大陸分裂時の肥沃なマントルの存在を必要としない。 Full Text PDF 目次へ戻る