Letter 細胞:遺伝子の核ラミナへの再配置によって起こる転写抑制 2008年3月13日 Nature 452, 7184 doi: 10.1038/nature06727 核内局在化は、後生動物の遺伝子調節に重要な役割を果たしているらしい。免疫グロブリン遺伝子座などの研究によって、遺伝子の核ラミナへの配置と遺伝子抑制との間に関係があることは明らかにされているが、このような局在化の機能への影響についてはまだ調べられていない。我々は、内核膜(INM)への遺伝子係留を誘導する方法を考案し、マウス繊維芽細胞を用いて、このような再配置が遺伝子活性にもたらす影響を検証した。本論文では、3次元DNA免疫FISH法を用いて、染色体領域が核ラミナへ再配置されることを実証し、それが有糸分裂における核膜の分解と再形成に依存して起こることを明らかにする。また、係留によってラミンとINMタンパク質の蓄積が起こるが、これは動原体周辺のへテロクロマチンや核膜孔複合体との結合とはかかわりがない。遺伝子のINMへの移動は、転写抑制につながりうる。さらに、選択的アデニンメチル化法(targeted adenine methylation;DamID)を用いて、モデル系の場合と同様に、核周縁部にあって不活性な免疫グロブリン遺伝子座にはINMタンパク質とラミナタンパク質が結合していることを明らかにした。このような分子間相互作用は、免疫グロブリン遺伝子座を特定の区画に局在させ、転写因子や組換え因子との接触を制限するのに使われていると考えられる。 Full Text PDF 目次へ戻る