Letter 進化:条件的ごまかし変異体は社会性アメーバにおける協力の遺伝的複雑性を明らかにする 2008年2月28日 Nature 451, 7182 doi: 10.1038/nature06558 真核細胞や多細胞性、真社会性の出現を始め、進化における多くの重要な変化では、協力が重要な役割を果たしている。協力しないのに他者からの協力の恩恵は受け取る「ごまかし」変異体が増えると、協力が崩れてしまうことがある。しかし、ごまかしが条件的であって、他者はごまかすがごまかし屋同士では協力している場合には、全体の協力が維持される可能性がある。これまでにいくつかのごまかし変異体が研究されているが、ごまかしにかかわる可能性のある遺伝子をゲノム全体にわたって調べた研究はない。本研究では、このようなスクリーニングを社会性アメーバで行い、さまざまな種類の優に100個を超える遺伝子でごまかし変異を同定し、ごまかしがさまざまな様相をもつことを報告する。これらの変異体の多くが行うごまかしは条件的で、混合体(キメラ)中では公正な比率以上に胞子を生産するが、クローン中では正常な協力を行う。これらの知見は、表現型としては安定な協力系であっても、遺伝的な衝突を内包していることを示している。こうした衝突には進化上の動きやそれに対抗する動きが生まれる機会が多く含まれるので、多数の経路や遺伝子がかかわるようになったのかもしれない。 Full Text PDF 目次へ戻る