Letter 物理:共鳴相互作用がある2成分フェルミ気体の相図 2008年2月7日 Nature 451, 7179 doi: 10.1038/nature06473 超伝導と超流動の核心はフェルミオンの対形成である。これらの対の安定性によって超流動状態のロバスト性が決まり、高い臨界温度をもった超伝導体を探すのは、強い対形成機構をもつ系を探すことと等しい。超低温の原子フェルミ気体は、強く相互作用するフェルミオンを研究する高度に制御可能なモデル系になる。フェッシュバッハ衝突共鳴を介して調整可能な相互作用と、スピン成分間での分布状態あるいは質量の不均衡を制御することにより、対形成の安定性を研究する、極めてまれな機会が得られ、またエキゾチックな形態をもつ超流動の探索もできる可能性がある。フェルミオンが共鳴的に相互作用するとき(すなわち、ユニタリティー極限にあるとき)の2つのスピン成分の不均衡に対する超流動の安定性については、多くの議論がある。本論文では、ユニタリティー極限における6Li原子のスピン偏極フェルミ気体の相図を示す。これは、温度および密度不均衡と超流動相との関係を実験的に求めて作成したものである。またトモグラフィー手法を用いて、スピン偏極が空間不連続になることを明らかにする。不連続性は超流動相から常流動相への1次相転移の特徴であり、相転移の性質が1次から2次へ変化する三重臨界点で消える。零温度では、すべてが対になった超流体から一部が偏極した常流動気体への量子相転移が存在する。これらの観察結果とin situ理想気体温度計による測定結果により、共鳴超流動の安定性に関する理論計算を定量的に検証した。 Full Text PDF 目次へ戻る