Letter ナノテクノロジー:コロイドナノ粒子のDNA誘導結晶化 2008年1月31日 Nature 451, 7178 doi: 10.1038/nature06560 ナノメートルサイズの構成ブロックの多くは、容易に集合して巨視的構造体になる。このプロセスでは、ブロック間の相互作用およびすべてのエントロピー効果が有効に制御されれば、その結果得られる構造体は、他の作製方法では実現困難な精度で秩序化されたものになるだろう。しかし自己集合を利用して、異なる種類の構成ブロックからなる系、例えば新規な磁性、プラズモニックおよびフォトニックな性質をもつメタ材料を設計することは依然として困難である。この問題を解決するための概念的に単純な発想は、構成ブロック間の相互作用で「コード可能な」なものを利用することである。これは、生体分子を使って原理的には容易に実施できる。DNAのプログラム可能な性質を使ってナノ粒子の1次元および2次元配置を制御する手法は、既に実証されている。しかし、この手法をどのようにして3次元に拡張するかに関する理論的解明は、限られたものである。ほとんどの実験ではアモルファス構造の凝集体が得られ、マイクロメートルサイズの粒子が最密充填された結晶がまれに得られているに過ぎない。今回我々は、金ナノ粒子の表面に付着させた相補的DNA分子間の相互作用によって起こる、金ナノ粒子の3次元結晶集合体の形成について報告する。加熱・冷却サイクル中にナノ粒子結晶が可逆的に形成されることがわかった。また、その体心立方格子構造は、温度によって調節可能であり、単位格子体積のわずか4%程度を粒子が占有するという開放的構造をとる。我々のDNA媒介結晶化法およびそこで得られたDNA設計要件に関する知見によって、新種の多成分秩序メタ材料の創成、並びにアドレス可能な相互作用(addressable interaction)を有する複合系の相挙動の探索が容易になると期待される。 Full Text PDF 目次へ戻る