Letter 材料:強誘電体におけるモルフォトロピック相境界の起源 2008年1月31日 Nature 451, 7178 doi: 10.1038/nature06459 圧電材料は、機械的ひずみに応答して電圧を発生し、またその逆の現象を起こす材料である。最も有用な圧電材料では、その組成相図にモルフォトロピック相境界として知られる転移領域がみられる。その領域では、結晶構造が急激に変化し、電気機械的特性が最大となる。こうした結果、現代の工学用途向け圧電材料は、工学的に設計された複雑な固溶体であることが多く、その製造が困難なばかりでなく、その特性の微視的起源の研究も複雑化している。今回我々は、圧力をかけると、純粋な化合物(今回はチタン酸鉛)にもモルフォトロピック相境界が現れうることを示す。この結果は、第一原理理論予測と一致しているが、予想より豊かな相図を示している。しかも、転移時の予測電気機械結合は既知のどれよりも大きい。我々の結果から、チタン酸鉛を含む固溶体において電気機械結合が高いのは、純粋なチタン酸鉛の高圧モルフォトロピック相境界が常圧に合わせて調整されるためであることがわかった。また、強い圧電性を得るために複雑な微細構造や組成が必ずしも必要ではないこともわかった。これは、電気機械的特性をもつ高性能の純粋化合物材料の発見への道を開くものであり、そうしたものが見つかればコストが大幅に低減され、圧電材料の有用性が高まる可能性がある。 Full Text PDF 目次へ戻る