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医学:リステリオリシンOはマクロファージ液胞におけるリステリア菌の複製を可能にする

Nature 451, 7176 doi: 10.1038/nature06479

リステリア菌(Listeria monocytogenes)は細胞内病原菌で、急性感染の際には宿主細胞の細胞質内で迅速に複製を行う。この菌を重症複合免疫不全(SCID)マウスに持続感染させると、意外にも肝臓肉芽腫マクロファージ液胞を占拠することが見いだされている。本論文では、リステリア菌がマクロファージの液胞中で複製できることを明らかにする。感染後21日経ったSCIDマウスの肝臓では、この菌は大型のLAMP1+区画にみられ、我々はこれをSLAP(spacious Listeria-containing phagosome)と名づけた。SLAPはin vitroでも観察され、オートファジーに依存して生じる非酸性、非分解性区画であることがわかった。リステリア菌のSLAP内での複製速度は、細胞質内での複製速度に比較すると遅かった。リステリオリシンO(LLO、hly遺伝子にコードされる)はリステリア菌の毒性に不可欠なポア形成毒素で、SLAP形成にはこのLLOが必要かつ十分である。LLOの発現が少ない変異リステリア菌は、ファゴソームから脱出できなくなるが、72時間を経てSLAP内でゆっくりと複製を行った。したがって、今回の研究により、液胞中でのリステリア菌の複製を促進するLLOの役割が明らかになり、宿主マクロファージ中でのリステリア症病原菌の持続感染を可能にする仕組みが示唆された。

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