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遺伝:細菌の酵素RppHは5′末端のピロリン酸除去を介してメッセンジャーRNAの分解を誘発する

Nature 451, 7176 doi: 10.1038/nature06475

大腸菌(Escherichia coli)でのメッセンジャーRNA(mRNA)の分解はヌクレオチド鎖内部の切断から始まると、長い間考えられてきた。しかし最近、RNAの分解はヌクレオチドの分解反応ではない、転写物が速く代謝回転を受けるための目印を付ける反応、すなわち5′末端を三リン酸から一リン酸へ変換する律速的な反応によって開始されうることが示され、この説に疑問が投げかけられている。エンドヌクレアーゼRNアーゼEの内部切断活性はRNAの5′末端が一リン酸化されている場合に大幅に高くなるので、この修飾が起こるとRNアーゼEのよりよい基質が作り出される。さらにこれは、三リン酸化されている一次転写産物がエンドヌクレアーゼによって切断される際の5′末端の影響に対する説明となると考えられる。しかし細菌では、RNAの5′末端からピロリン酸を除去する酵素は、まだ見つかっていない。本論文では、大腸菌のタンパク質RppH(以前はNudH/YgdP)が、この5′末端依存的経路によるmRNA分解を開始するRNAピロホスホヒドロラーゼであることを示す。in vitroでは、RppHは5′末端のヌクレオチドの種類に関係なく、RNAの三リン酸化された5′末端から効率的にピロリン酸を除去する。in vivoでは、RppHは大腸菌転写物の三リン酸化された5′末端を、その後のリボヌクレアーゼによる切断を促進するさらに不安定な一リン酸化状態に変換することにより、多数の大腸菌転写物の分解を促進する。5′末端がステムループによって封鎖された構造になっている場合にはピロホスホヒドロラーゼ作用が阻害されることは、mRNAの寿命に5′末端の塩基対が与える安定的影響の説明に役立つ。これらの知見は、病原菌の侵襲にRppHとそのオーソログがもつ影響の基盤だろうと考えられる。大腸菌の5′末端依存的なmRNA分解のこの主要調節因子が、機能的に真核生物のmRNAキャップ構造除去に似た過程を触媒するだけでなく、真核生物の脱キャップ酵素Dcp2と進化の上で関連性があることは興味深い。

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