Letter 化学:ウラニルジカチオンの還元および選択的オキソ基シリル化 2008年1月17日 Nature 451, 7176 doi: 10.1038/nature06467 ウランは、主としてウラニルジカチオン[UO2]2+として環境中に存在する。この化学種は溶解性が高いために問題の多い汚染物質であり、その上、U–O共有結合が強いため化学的に並外れてロバストである。この特徴はウラニルジカチオンでみられるが、ウラニルジカチオンは[CrO2]2+、[MoO2]2+などの遷移金属類似体で一般的にみられる多くのオキソ基官能基化および酸化還元反応に関与する傾向をほとんど示さない。その結果、オキソ基が官能基化された[UO2]2+は数例しか知られていない。同様に、1電子還元された5価のウラニルカチオン[UO2]+の単離と特性評価が報告されたのは、ごく最近のことである。今回我々は、嫌気性環境を維持しながら、構造が剛直かつ明確な分子骨格内にウラニルジカチオンを配置することにより、2個のウラニルオキソ基の片方で1電子還元と選択的共有結合形成を同時に起こせることを示す。この反応生成物は、遷移金属カチオンの存在下で単離可能な5価の単官能基化[O=U...OR]+カチオンである。この知見は、適当な反応条件の下ではウラニルオキソ基が、通例遷移金属オキソ基のみが関与すると思われていたラジカル反応を容易に起こすことを示している。本研究は、核廃棄物中にみられる、これに近縁だが高放射性のプルトニルおよびネプツニル類似体の化学的性質を調べるのに有用だろうと予想される。 Full Text PDF 目次へ戻る