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細胞:周期的な皮膚のBMPシグナル伝達が毛の再生の際に幹細胞の活性化を調節する

Nature 451, 7176 doi: 10.1038/nature06457

幹細胞を操作する時代を迎え、再生の際に幹細胞の活性がどのように調節されているかを解明することが非常に重要になっている。成体の一生を通じて周期的に再生される小型器官である毛は、器官再生の重要なモデルである。毛包バルジ部位に存在する毛幹細胞は、周囲の微小環境すなわちニッチによって調節されている。この毛幹細胞の活性化は周期的で、β-カテニンの周期的な活性化と関係している。成体マウスでは毛包群の中で再生が次から次へと波のように起こることから、隣接する毛包同士の間での、また毛包を超えた環境との協調があることが示唆される。今回我々は、この過程が皮膚のBmp2(骨形成タンパク質2:bone morphogenetic protein 2)とBmp4の周期的な発現という予想外な現象によって調節されていることを明らかにする。このBMPの周期はWNT/β-カテニンの周期と位相が異なるため、従来考えられていた休止期は、2つの機能的な相に分けられることになる。つまり、毛の再生が起こらない相と起こりうる相で、それぞれBMPが高い時期と低い時期に対応する。BMPのアンタゴニストであるノギンをマウスの皮膚で過剰に発現させると、非再生相が著しく短縮され、再生の波の伝わる速度が速くなった。この変異マウスの皮膚を野生型の宿主に移植したところ、ドナーと宿主の毛包の周期的挙動が互いに影響し合い、それによって起こる結果は皮膚でのBMP活性の平衡状態に依存することが明らかになった。BMP4タンパク質を投与すると、再生可能相が非再生相に変化した。これらの結果から、BMPが、古典的な実験によって仮説が立てられ、長く探し求められてきた毛の成長に関連する「ケイロン(組織特異的な細胞分裂抑制物質)」の阻害剤であるかもしれないことが判明した。総合すると、今回の研究結果は、局所的な器官幹細胞のホメオスタシスが器官間のマクロ環境によって階層的に制御されている実例を示している。皮下の脂肪細胞におけるBmp2の発現は、これら2つの温度調節性器官の生理的統合を示唆している。今回の知見は、マウスの皮膚をモデルとして使った発がん研究、皮内の薬剤送達、幹細胞操作研究などに実用的に重要性をもつ。なぜなら、宿主の皮膚を再生促進的領域と抑制的領域とに区別して考える必要があることをはっきりと示したからである。

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