Letter 地球:ワズレアイトとリングウッダイトの電気伝導度から推定される水を含まないマントル遷移層 2008年1月17日 Nature 451, 7176 doi: 10.1038/nature06427 地球マントルの遷移層は、ワズレアイトとリングウッダイトがその結晶構造中にかなりの水を取り込むことができるため、大量の水が蓄えられている可能性がある。遷移層の水含有量は、水和したワズレアイトとリングウッダイトの電気伝導度から推定できるが、そのような見積もりには、この両鉱物の2つの伝導メカニズム(小さなポーラロン伝導とプロトン伝導)に関する正確な知識が必要である。しかし、初期の研究ではこの2つを区別できなかった。本論文では、マルチアンビル高圧実験によって得られた、これら2つの鉱物の電気伝導度について報告する。この2つの鉱物の小さなポーラロン伝導は、これまで見積もられた値よりもかなり低いことがわかった。プロトン伝導の寄与はマントル遷移層に相当する温度では小さい。2つのメカニズムとも、ワズレアイトの電気伝導度はリングウッダイトよりもかなり低い。水を含まないモデルマントルの電気伝導度は、オリビン-ワズレアイト、ワズレアイト-リングウッダイト、ポストスピネルの各転移に伴って、大きく増加する。このような水を含まないモデルは、地球電磁気学的研究から現在推測されている電気伝導度の深さ分布をよく説明できる。したがって、電気伝導度の観点からは、マントル遷移層に多量の水が存在すると仮定する必要はないと結論できる。 Full Text PDF 目次へ戻る