Letter

聴覚:ヒト聴覚皮質単一ニューロンで明らかになった超鋭敏な振動数チューニング

Nature 451, 7175 doi: 10.1038/nature06476

物理的パラメータの差の検出限界は、多くの場合、末梢感覚器官の分解能によって決まる。したがって、視覚で2つの点を識別できるどうかは、1個の光受容器の大きさによって制限される。振動数選択性は、哺乳類の聴覚路ニューロンの基本的性質の1つである。しかし、音の振動数差の検出限界は、末梢感覚器の帯域幅より相当小さい。今回、ランダムに組み合わせた和音刺激に対する応答をヒト聴覚皮質単一ニューロンから記録したところ、その振動数チューニングは他の哺乳類種(コウモリを除く)で報告されているものよりはるかに狭く、ヒトの聴覚末梢感覚器がもつと考えられている限界値を大きく超えていることがわかった。興味深いことに、単純なスペクトルフィルターモデルでは、会話や音楽などの自然音刺激に対するニューロン応答を予測できなかった。したがって、自然音には、今回ランダム和音刺激によって見いだされた鋭敏な振動数チューニング以外の付加的処理機構も関与しているものと思われる。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度