Letter 進化:小刀類は甲冑をもった古生代の環形動物である 2008年1月10日 Nature 451, 7175 doi: 10.1038/nature06474 古生代のいくつかの骨格化石動物分類群は、保存状態が極めてよい化石標本が発見されて軟部組織の形態が明らかになった場合に限り、系統分類的な類似性が解明された。コノドントはその典型例の1つで、歯に似たその部分化石は125年余りの間にさまざまな無脊椎動物分類群または脊椎動物分類群に分類され、その後軟部組織の発見によって初めて、現生につながる冠分類群脊椎動物であることが明らかになった。小刀類(Machaeridia)は、オルドビス紀前期(後期トレマドック)から石炭紀の貝殻をもつ底生海洋動物化石群中に、殻板としてほとんど世界の至るところで見つかっているが、その正体はやはりわかっていない。小刀類は3つの科からなる蠕虫様動物であり、方解石の板からなり、まれに関節のみられる背部骨格を備えていることから1つに統合された分類群である。150年前に初めて記載報告されて以来、小刀類が属する分類群としてフジツボ類、棘皮動物、軟体動物、環形動物が挙げられてきた。今回我々は、モロッコの後期トレマドック層から出土した、いぼ足と剛毛を含む柔らかい部分が保存された新種の小刀類化石を記載報告し、小刀類が環形動物に類似性をもつことを示す。この発見によって、環形動物の一系統が初期に石灰質の板からなる背部骨格を進化させたことが明らかになり、また、これまではばらばらの部分化石や時には骨格化石群としてしか知られていなかった分類未確定の古生代無脊椎動物群の系統的類似性も明らかにしている。 Full Text PDF 目次へ戻る