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物性:準粒子の超高速非線形応答を支配する内部運動

Nature 450, 7173 doi: 10.1038/nature06399

荷電粒子は、その周囲媒質の構造を変化させる。例として、氷中のプロトン、DNA分子中のイオン、界面の電子や有機結晶または無機結晶中の電子が挙げられる。媒質は次いで、その粒子に作用し返す。極性またはイオン性固体では、1個の自由電子が結晶格子を歪ませ、原子を平衡位置から変位させる。その電子は、周囲の格子歪みと一緒に考えた場合、一個の準粒子と見なされ、フレーリッヒポーラロンと呼ばれる。ポーラロンの基本的特性と弱電場におけるドリフト運動はよく知られている。しかし、それらの非線形高電場特性(ナノメートル長および超短時間スケールでの輸送に関係する)は解明されていない。今回我々は、テラヘルツ域の高電場が、GaAs結晶中のポーラロンを、ドリフト運動に加えて電子が周囲の結晶ひずみの中心からインパルス的に追い出される、非線形性の極めて高い状態へと追いやることを示す。このようにして、数百フェムト秒間持続するコヒーレントな格子振動(フォノン)およびそれと同時に起こるドリフト速度振動が誘発され、それらは赤外周波数での光応答を吸収と誘導放出の間で変化させる。そのような量子コヒーレント過程は、ナノ構造体における高周波輸送に直接影響を与え、新規テラヘルツ駆動型光変調器やスイッチに利用できる可能性がある。

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