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遺伝:シアノバクテリア概日時計における非定常状態での確率論的遺伝子発現

Nature 450, 7173 doi: 10.1038/nature06395

最近、遺伝子発現を1個の細胞レベルで測定できるようになり、メッセンジャーRNAとタンパク質の合成が確率論的に行われることが明らかになった。確率論的な遺伝子発現は、同一の環境に曝された同系細胞でさえみられる細胞成分存在量のばらつきの原因となる。最近行われた、実験からモデル作製に至る統合的な研究により、このような変動が生じる原因となる分子が明らかにされてきた。しかし、これらの研究の多くは定常状態に達した系に注目しているため、振動性の遺伝子発現などが含まれる、多数ある動的な現象は扱われていない。今回我々は、決して定常状態に達することのない系における確率論的遺伝子発現を解析、予測する一般的な方法を開発した。この方法を用いて、シアノバクテリアであるSynechococcus elongatusの概日時計に従って動く、実験上確率論的な遺伝子発現を解析した。概日周期中の12時間間隔を置いた2つの時点では、発現の平均値は同じだが、発現のばらつきは異なることがある。このような特徴は、非定常状態の系の一般的性質であることを示す。さらに、mRNAとタンパク質がランダムに生成、消失することによる内因性のノイズ源や、速度定数の変動をもたらす外因性ノイズ源が、細胞間のばらつきにどのように影響するかを明らかにし、この2つのノイズ源を実験的に区別するため、概日周期の間に2個の全く同じ遺伝子間での発現の揺らぎの相互関係がどのように変わるかを測定した。この定量的方法は、非定常状態のあらゆる系に広く適用可能であり、細胞の動的な系の忠実性を解明するのに必要となるだろう。

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