Article 生理:Bv8は骨髄細胞が促す腫瘍細胞の血管新生を制御する 2007年12月6日 Nature 450, 7171 doi: 10.1038/nature06348 骨髄由来細胞は腫瘍の血管新生を促進するが、この促進の分子機構は完全には解明されていない。我々は以前、同族のタンパク質EG-VEGFとBv8(それぞれプロキネチシン1(Prok1)とプロキネチシン2(Prok2)とも呼ばれる)が、組織特異的な血管新生と造血系細胞の動員の両方を促進することを明らかにした。EG-VEGFとは異なり、Bv8は骨髄で発現している。本論文では、マウスに腫瘍細胞を移植すると、CD11b+Gr1+骨髄系細胞でBv8の発現が上方制御されることを示す。顆粒球コロニー刺激因子が、Bv8の発現を正に制御する主要な因子であることがわかった。抗Bv8抗体は、顆粒球コロニー刺激因子によって誘導されるCD11b+Gr1+細胞の動員を減少させた。アデノウイルスを用いて腫瘍細胞にBv8を導入すると、血管新生が促進されることが明らかになった。抗Bv8抗体はマウスで数種類の腫瘍の増殖を阻害し、血管新生を抑制した。また、抗Bv8抗体の投与により、末梢血中でも腫瘍でもCD11b+Gr1+細胞の数が減少した。抗Bv8抗体の効果は、抗Vegf抗体や細胞傷害性の薬剤による化学療法の効果に対して相加的であった。したがって、Bv8は腫瘍形成時の骨髄からのCD11b+Gr1+細胞の動員を制御し、局所的に血管新生も促進する。 Full Text PDF 目次へ戻る