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宇宙:夜側ウェイク領域を介した金星からのイオン流出

Nature 450, 7170 doi: 10.1038/nature06434

地球と金星は、質量や太陽からの距離、そしておそらくは水の貯蔵量も似た状態で誕生したが、現在の金星は地球と異なり非常に乾燥した惑星である。金星大気の重水素の水素に対する比率は、地球に比べて高く、惑星の誕生後、大気が著しく異なった進化を経てきたことも示している。現在の金星では、大気粒子の熱的運動による惑星間空間への流出は、すべての大気構成粒子について少ない。しかし水素原子は、電離層の光化学反応によって生成される高速原子との衝突によって流出することが可能である。また、質量が大きいためにその多くが重力によって惑星近傍に束縛されているOとO2も、O+の形で太陽風との相互作用を通じて流出することが観測されている。しかし、これらの流出メカニズムの相対的な寄与割合や空間分布、また流出粒子の組成などは、これまでの計測結果からはまだわかっていない。本論文では、流出粒子が主としてO+、He+、H+であることをビーナス・エクスプレスの観測結果から示す。イオンは、プラズマシート(夜側プラズマウェイクの中心付近)、またはプラズマ境界層を通って金星から流出する。流出量の比は、Q(H+)/Q(O+) = 1.9、Q(He+)/Q(O+) = 0.07である。これらのうち最初の値から、現在のH+とO+の流出は、中性水素と中性酸素の予測される流出と共に、水分子の元素構成比に近い値で起こっていることが示される。

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