Article 生理:核膜孔複合体の分子構造 2007年11月29日 Nature 450, 7170 doi: 10.1038/nature06405 核膜孔複合体(NPC)は約50 MDaのタンパク質集合体であり、核膜を横断して積荷物質を選択的に輸送する。我々は、酵母NPCの分子構造を決定するためにさまざまな生物物理学的データおよびプロテオーム解析データを収集し、これらのデータを使って酵母NPCの456種類の構成タンパク質の位置を特定する方法を開発した(Nature 450: 683-694参照)。それにより得られた構造から、酵母NPCの半分はコアの足場からなり、これが、小胞被覆複合体と似た構造であることが明らかになった。この足場は、NPCが埋め込まれている核膜の全曲面を被覆する交錯した網目構造を形成する。輸送の選択的障壁は、足場の内側の面を裏打ちする、不規則領域を有する多数のタンパク質によって形成される。酵母NPCは、同族の構成タンパク質の立体配置が互いに似たほんの少数の構造モジュールから構成されており、中でも最も印象的なのは、縦に16列並んだ「カラム」である。以上の所見は、NPCの進化的な起源の手掛かりとなる。 Full Text PDF 目次へ戻る