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地球:コア-マントル相互作用における拡散機構

Nature 450, 7170 doi: 10.1038/nature06380

自然環境で鉄と合金を形成しやすい親鉄元素の地球化学的挙動の解明は、深部マントルの化学的「指紋」を上部マントルの岩石中に探す上で、また、地球と地球型惑星の大規模な分化のモデルを評価する上で重要である。親鉄元素は、ケイ酸塩マントルに比べて核の方に集中しているが、上部マントル岩石中の濃度は、多くの核形成モデルが予想する値よりも高い。コア形成後に外核物質がマントルへと戻って混合したことが、上部マントルの岩石中でみられる親鉄元素比を作り出したと考えられている。このような再混合は、コア-マントル境界直上にある反応性のD″層における、まだ明らかになっていないケイ酸塩と金属との相互作用に起因するとされてきた。親鉄元素は、マントルへの外核の寄与を調べる上で非常に有望な指標候補となるが、考えられるコア-マントル相互作用の性質とその存在については異論がある。乾いた粒間媒質を通した酸素の粒界拡散が、地質学的に意味のある長さスケールに対して有効であり、粒界が親石性の液相濃集元素の主要な格納場所であるという最近の発見から、親鉄元素がこれと同様な(あるいはさらに大きな)粒界移動度をもつかどうかがが問題となってくる。本論文では、親鉄元素の多結晶MgOを通した粒界拡散の研究から得られた実験結果について報告する。この結果は、最初は約1 mm幅の多結晶MgOによって隔てられていた純粋金属間での合金形成程度を定量化して得られた。粒界拡散によってシンクとソース中の粒子からなる合金が相当量形成され、粒界フラックスの計算が可能になった。計算により得られた拡散係数は、多くの親鉄元素が地質学的に意味のある長さスケール(数十キロメートル)で、地球の歴史を通して移動するのに十分な大きさである。この発見は、粒界拡散がコアとマントル間の化学的連絡の速い経路となりうることを明らかにしている。

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