Article 進化:ショウジョウバエの系統発生にみる遺伝子とゲノムの進化 2007年11月8日 Nature 450, 7167 doi: 10.1038/nature06341 系統発生学的な枠組みに基づく複数ゲノムの比較解析によって、進化の過程を推定する精度と感度は大幅に向上し、ゲノムを1つだけ解析する場合と比較して、より確固たる結果が得られる。ショウジョウバエ(Drosophila)属の12種のゲノム(うち10種は今回初めて発表されるsechellia、simulans、yakuba、erecta、ananassae、persimilis、willistoni、mojavensis、virilisおよびgrimshawi)の解析は、分類群間の塩基配列分岐の速度およびパターンが、ゲノム規模での進化過程をどれほど明らかにできるかを例示してくれる。これらのゲノム配列は、キイロショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)をして屈指の動物遺伝学モデルたらしめた非常に優れた遺伝学的ツールを増強するものであり、発生、細胞生物学、遺伝学、疾病、神経生物学、行動、生理学、および進化といったものの機構に関する基盤的研究をさらに活性化すると期待される。いずれのショウジョウバエ種も高度に類似しているが、我々は、タンパク質コード遺伝子、非コードRNA遺伝子、およびシス調節領域に非中立的と考えられる差異を多数発見した。これらの差異は、分岐した各ショウジョウバエ種の生態および行動の差異の基盤であることが判明するだろう。 Full Text PDF 目次へ戻る