Letter 進化:ショウジョウバエ属におけるX染色体の脱雄性化 2007年11月8日 Nature 450, 7167 doi: 10.1038/nature06330 X染色体は常染色体とは異なる進化を遂げるが、それを制御する一般的原則は明らかになっていない。例えば、雄に偏って発現する遺伝子は、D. melanogasterのX染色体上では比較的少ないが、ハマダラカ(Anopheles gambiae)のゲノムではランダムに分布している。我々は、種特異的なマイクロアレイで直接に網羅的プロファイリングを行い、D. melanogaster、D. simulans、D. yakuba、D. ananassae、D. virilis、D. mojavensisのX染色体には、雄に偏った発現をする遺伝子がほぼ同等に比較的少ないことを明らかにする。さらに、D. pseudoobscuraのneo-X染色体でも、同様に比較的少ないことを示す。これまで、線虫、哺乳類、およびショウジョウバエでみられるX染色体での雄に偏った発現の低下は、早期に起こる減数分裂時のX染色体サイレンシングによって説明されてきた。我々は、雄に偏って発現するX染色体遺伝子は、体細胞および有糸分裂する雄性生殖細胞で比較的少ないことを示す。これらのデータは、単純なX染色体不活化モデルには適合しない。我々は、発現プロファイリングおよびDNA配列の比較解析から、X染色体上での選択的な遺伝子消失、常染色体上の新たな遺伝子の出現、並びに既存の遺伝子のゲノム上の転移が異常なX染色体遺伝子内容に寄与していることを示す。 Full Text PDF 目次へ戻る