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細胞:ショウジョウバエのフェロモン検出にCD36関連受容体が果たす必須の役割

Nature 450, 7167 doi: 10.1038/nature06328

CD36ファミリーの膜貫通型受容体は後生動物に広く存在し、生化学的には脂質の結合と輸送にかかわるとされている。いくつかのCD36タンパク質は、免疫系で病原菌に対するスカベンジャー受容体として機能し、細菌由来の脂質の認識を助けることによってToll様受容体の補因子として働くらしい。今回我々は、キイロショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)のCD36相同体であるSNMP(Sensory neuron membrane protein)が、フェロモンの検出にかかわるとされる嗅覚ニューロン(OSN)群で発現していることを明らかにする。SNMPは、受容体OR67dを発現するOSNの(Z)-11-オクタデセニル酢酸(cis-バクセニル酢酸、cVA)に対する電気生理学的応答に不可欠である。cVAは揮発性の脂肪酸由来の雄特異的フェロモンで、性的、社会的集合行動を調節する。SNMPは、脂質由来のフェロモンリガンド(Z)-11-ヘキサデセナルによるガのフェロモン受容体HR13の活性化にも必要だが、従来型の嗅覚受容体OR22aの果物の芳香に含まれる短鎖脂肪酸エステルリガンドに対する応答には必要でない。さらに、通常はフェロモンで活性化されないOSNにOR67dを異所的に発現させた場合にも、OR67dのcVAに対する応答にはSNMPが不可欠なことも明らかになった。哺乳類のCD36は脂肪酸に結合するので、SNMPは、嗅覚神経の樹状突起表面で嗅覚受容体と協調してフェロモン分子を捕捉するために働くものと考えられる。今回の研究により、昆虫のフェロモン検出に広範な役割を担っている可能性の高い、嗅覚受容体の予想外の補因子が同定された。さらに今回の知見から、CD36がフェロモンによる情報交換と先天免疫系を介した病原体認識の両方の過程で、細胞外の脂質系リガンドを認識してシグナル伝達受容体へと結びつけるという統一的なモデルが得られた。

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