Letter 物理:ボーズ-アインシュタイン凝縮体を使う共振器QED 2007年11月8日 Nature 450, 7167 doi: 10.1038/nature06120 共振器量子電気力学(共振器QED)は、共振器構造内部に閉じ込められた物質と電磁場とのコヒーレントな相互作用を記述し、量子情報処理の概念の開発にあたって有用なプラットホームを提供する。高品質の共振器を使うことによって、原子が散逸の起こる前に単一モードの光場と何度も光子をコヒーレントにやりとりするような強結合領域を実験的に実現できる。これによって、マイクロ波共振器と光共振器両方による基礎研究が行われるようになった。量子状態エンジニアリングや量子情報処理における難題に対処するため、最近の実験では、レーザー冷却や、光共振器内部への原子トラッピングに関心が集まっている。しかし、これまで原子気体の高度な制御を可能とするボーズ-アインシュタイン凝縮を共振器QEDに使う試みはなされていなかった。本論文では、ボーズ-アインシュタイン凝縮体と超高フィネス光共振器の量子場との強い結合を実現し、その固有エネルギースペクトルの測定について述べる。これは概念的には新しい共振器QED領域で、すべての原子が物質波の場の単一モードを占有し、光場と同一に結合し、単一の励起を共有する。この方法は、量子通信から、共振器に媒介されて相互作用する量子気体の多体物理学で予測される多数の新しい現象までに及ぶ可能性を開くものである。 Full Text PDF 目次へ戻る