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生理:アポ型マルトース結合タンパク質の開状態から閉状態への転移の常磁性NMRによる観察

Nature 449, 7165 doi: 10.1038/nature06232

タンパク質での大規模なドメイン再配列には、リガンドの結合と認識、触媒作用、および調節に極めて重要な役割をもつことが認められている。結晶構造は、アポ型(通常は開状態)およびホロ型(通常は閉状態)の静止像を示すものである。しかし、アポ状態が単一種として存在して、エネルギー的に閉状態には到達できず、リガンドまたは基質の結合によってドメイン間の再配列が誘導されるのか、それとも、数的に優勢な開状態構造が迅速平衡の状態でわずかな数の閉状態構造のものと既に共存しているのかという一般的な疑問が生じる。細菌のペリプラズム結合タンパク質ファミリーに属するマルトース結合タンパク質(MBP)については、結晶学的、NMRなどの生物物理学的方法によって詳細な研究が行われてきたことから、この問題を検討するためのモデルとして使うことができる。今回我々は、糖と結合したMBPのPRE(paramagnetic relaxation enhancement)データは、ホロ型MBPの結晶構造と一致するにもかかわらず、アポ状態に関するPREデータは、主に(〜95%)開状態(アポ型結晶構造に相当)の構造と部分的閉状態をとる少数の(〜5%)構造からなる、ナノ秒からマイクロ秒のスケールで迅速に交換が行われている混合物を示すものであることを報告する。アンサンブルSA法(ensemble simulated annealing)によるPREデータの精密化によって、少数のアポ種の、r−6アンサンブル平均構造が決定でき、これが糖結合状態の構造とは異なることが示された。

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