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生態:群れ形成が捕食者-被食者動態を安定させる

Nature 449, 7165 doi: 10.1038/nature06177

理論生態学は主として質量作用の原理に基礎を置き、捕食者および被食者の非協調的な個体群が特徴のない地形全域にわたりランダムかつ充分混合された形で移動すると仮定する。この理論の主体を成す概念的核心は機能的反応であり、個々の捕食者による餌捕食率を、捕食者と被食者の両方あるいはいずれかの密度の関数として予測する。この仮定は、捕食者と被食者の両方あるいはいずれかが社会集団を形成している多くの生態系では、大きく破綻する。今回我々は、社会性の生態学的な意味合いを検討するため、集団依存型の機能的反応群を新たに考案し、このモデルをセレンゲティ生態系に適用した。セレンゲティのライオン(Panthera leo)が主に捕食する動物種はすべて群れを成し、被食者の群れ密度(単位面積あたりの群れ数)と個体密度の間には非線形の関係がみられる。観察された群れ形成パターンは、餌捕食率をランダム混合下で予想される値より大きく低下させ、餌となる植食動物の季節的な長距離移動行動と同じくらい強い影響を及ぼした。よく調査されている例としてオグロヌー(Connochaetes taurinus)を用い、セレンゲティ生態系をパラメーターで表現した動態モデルでは、群れ形成がライオンとオグロヌーの相互作用を強く安定化させることがわかった。我々の結果は、捕食者-被食者相互作用のモデル化に際して基本とすべき構成単位は、個体ではなく社会集団であることと、群れ形成が多くの生態系の基本的安定性をもたらしている可能性があることを示唆している。

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