Letter 工学:太陽電池とナノエレクトロニクス電源としての同軸シリコンナノワイヤー 2007年10月18日 Nature 449, 7164 doi: 10.1038/nature06181 太陽電池はクリーンで再生可能なエネルギー源の魅力的な候補であり、小型化されればナノエレクトロニクスシステムに集積して電源としても使用できる可能性がある。ナノ構造体、つまりナノ構造をもつ材料の使用は、コストとサイズの両方を下げ、光電池の効率を改善する一般的な方法である。ナノ粒子、ナノロッド、ナノワイヤーの使用によって、ポリマーをブレンドした太陽電池や色素増感した太陽電池の電荷収集効率が改善され、キャリア増倍が実証され、また、光起電力デバイスの低温処理が可能になった。さらに、最近の理論研究では、同軸型のナノワイヤー構造体によって、同じ材料の単結晶バルク半導体よりもキャリア収集や全体的効率を改善できる可能性が示されている。しかし、ハイブリッドナノアーキテクチャーに基づく太陽電池には、比較的効率が低く安定性が十分でないという欠点がある。また、これまでの研究では、太陽電池を光起電力の電力素子としてナノエレクトロニクスに使うことは試みられていなかった。本論文では、p型/真性/n型(p-i-n)同軸シリコンナノワイヤーの太陽電池を実現したことを報告する。太陽光と等価な強さの(1-sun)光照射で、このp-i-nシリコンナノワイヤー素子はナノワイヤデバイスあたり200 pWの最大出力と、最高3.4パーセントの見掛けのエネルギー転換効率が得られ、高輝度照明下で安定かつ改善された効率が実現できた。さらに、個々の、また配線されたシリコンナノワイヤー光起電力素子は、機能性ナノエレクトロニクスセンサーや論理ゲートを駆動するロバストな電源として使えることを示す。この同軸シリコンナノワイヤー光起電力素子によって、光誘起エネルギー/電荷輸送や人工光合成を研究する新しいナノスケールの試験装置が得られ、また、超低電力エレクトロニクスや種々のナノシステムに電力を供給する素子として一般的に使用できる可能性がある。 Full Text PDF 目次へ戻る