Letter

物理:レーザーでの誘導放出の位相分解測定

Nature 449, 7163 doi: 10.1038/nature06208

レーザーは通常、その出力周波数と出力強度で記述される。しかし、レーザー動作は本質的に非線形過程である。したがって、レーザーの動的挙動に関する知見は、レーザー動作の詳細を理解し、応用のための性能改良に非常に重要となる。特に興味深いのは、光学遷移のコヒーレンス時間中の時間領域である。この時間はレーザー放射の振動周期で決まり、したがって非常に短い。厳密な量子力学モデルでは、量子ビート、反転分布がないレーザー発振、そしてフォトンエコー過程など、興味ある効果が予測されている。これらモデルは量子コヒーレンスと量子干渉に基づいているので、光サイクル内における位相の知見は特に関心を集めている。レーザー放射は今まで強度検出器を使って測定されてきたが、この検出器が感度をもつのは電場の2乗に対してである。そのため、レーザー放射の符号と位相に関する情報は失われる。今回我々は、電気光学検出スキームを使って、誘導放射の振幅と位相を測定し、この放射を入力プローブパルスと直接相関付けた。この手法を半導体量子カスケードレーザーに適用した。このレーザーは、光領域(> 100 THz)と電波領域(< 0.5 THz)の間の周波数で動作するコヒーレント源である。位相情報の他に、スペクトル利得とこの利得のバイアス依存性も決定され、レーザー場の発展に関する知見が得られた。

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