Letter 気候:観測された地表面の湿度変化は人間活動の影響に起因する 2007年10月11日 Nature 449, 7163 doi: 10.1038/nature06207 水蒸気は自然現象としての温室効果をもたらす最も重要な要因であり、大気中の水蒸気量は、温室効果ガスが誘発する温暖化条件のもとで増加し、人為起源の気候変化にかなりのフィードバックをもたらすと予想されている。理論やモデルを用いた研究では、気候温暖化の間、全球規模の相対湿度はほぼ一定に保たれ、それが比湿の増大につながると予測されている。地表面における比湿の相当な増大はいくつかの地域で明らかになっており、全球規模でも等質でないデータで認められているが、これらの変化が、気候に対する自然的影響と人間活動による影響のどちらに起因するのかは明らかになっていない。本論文では、品質管理され均一にグリッドを付けた地表面湿度の観測データを用いて、結合気候モデルから得られた結果と合わせ、20世紀後半における地表面の比湿変化の原因を調べた。その結果、地表面の比湿のかなりの増大が全球規模で起こっており、これが主に人間活動に起因することが明らかになった。比湿は温度の上昇に応答して増大していたが、相対湿度はほぼ一定のままだった。大気中の湿度は、降水量の地理的な分布と最大強度、熱帯低気圧の最大強度、人間にかかる熱ストレスの決定に重要な変数であり、生物圏や地表面の水文学的な過程に対して重要な影響を及ぼすため、これらの変化は重要な意味があると思われる。 Full Text PDF 目次へ戻る