Article 細胞:ヌクレオチド除去修復タンパク質Rad4によるDNA損傷の認識 2007年10月4日 Nature 449, 7162 doi: 10.1038/nature06155 ヌクレオチド除去修復(NER)経路に起こった変異は、皮膚癌を起こしやすくなる色素性乾皮症の原因となることがある。NERが修復する損傷は、1本のDNA鎖に限られているが、それ以外の点では化学的にも構造的にも多様で、遺伝毒性をもつさまざまな化学物質や紫外線照射によって生じたものである。色素性乾皮症C群(XPC)タンパク質は、損傷を認識して他の下流因子を動員することにより、ゲノム全体にわたるNERの開始に重要な役割を果たしている。今回我々は、酵母のXPCオルソログであるRad4が、シクロブタンピリミジン二量体(CPD)という損傷を含むDNAと結合した状態の結晶構造を報告する。この構造から、Rad4がDNA二本鎖にβ-ヘアピンを差し込んで、損傷した2個の塩基対を二重らせんから外に飛び出させていることが明らかになった。損傷を受けていないDNA鎖側の追い出されたヌクレオチドはRad4によって認識されるが、CPDにつながった2個のヌクレオチドは本来の位置をとれなくなる。今回の知見は、Rad4/XPCによって認識される損傷は、ワトソン-クリックの二重らせんを熱力学的に不安定化し、2個の塩基対を飛び出しやすくすることを示している。 Full Text PDF 目次へ戻る