Letter 生理:哺乳類AMP活性化プロテインキナーゼへのAMP結合の構造基盤 2007年9月27日 Nature 449, 7161 doi: 10.1038/nature06161 AMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)はエネルギーの利用可能度に応じて細胞代謝を調節しており、そのためにII型糖尿病治療の標的となっている。AMPKにはAMPとATPの双方が競争的に結合し、これにより、AMPKはAMP/ATP比の変化を感知する。その結果、AMPの濃度が上昇すればAMPKが活性化され、下流の一連の標的のリン酸化と差次的な調節が起こり、同化と異化の経路が制御される。今回我々は、AMPおよびATPとの複合体を形成している哺乳類AMPK調節フラグメントとの結晶構造を報告する。AMP/ATPのリン酸基はγドメインの表面の溝に収まっている。溝の内側は塩基性残基で覆われ、それら残基の多くは病気を引き起こす変異に関係している。構造と溶液状態に関する研究から、γドメインの2つの部位にはAMPまたはMg・ATPが結合するが、3つ目の部位には強固にAMPが結合していて交換しないことが明らかとなった。我々の結合研究から、AMPKは生理的条件下では主に、Mg・ATPと結合した不活性形で存在することが示された。Mg・ATPはAMPよりずっと豊富に存在する。モデル化研究からは、AMP濃度([AMP])の変化がAMPKの活性レベルをどのように高めるかが示唆される。構造からはさらに、αサブユニットやβサブユニットのリン酸化された残基が、AMPの存在下ではγサブユニットに結合するが、ATPが結合しているときには結合しないことによるAMP/ATPシグナルの伝播機構も示唆される。 Full Text PDF 目次へ戻る