Article 細胞:酵素によるDNA中のウラシル探索の際に起こる、チミンのらせん外での捕捉 2007年9月27日 Nature 449, 7161 doi: 10.1038/nature06131 酵素ウラシルDNAグリコシラーゼ(UNG)は、らせんの外に出た塩基を認識することにより、ゲノム中の不要なウラシル塩基を除去する。シトシンの脱アミノ化によって生じるCからTへのトランジション変異の防止、DNAへのdUTPの取り込みによる細胞毒性のあるU・A塩基対の形成防止、獲得免疫応答の際の免疫グロブリン遺伝子の多様性の増大には、ウラシルの効率よい除去が不可欠である。UNGがかかわるこれらの過程すべてにおいて重要となるのは、ヒトゲノム中のほぼ109個に上るT・A塩基対、C・G塩基対の中から、ごく稀なU・A塩基対、U・G塩基対を選び出す作業である。今回、ヒトと大腸菌のUNGの場合、チミンとウラシルの識別はT・A塩基対とU・A塩基対の熱による開裂によって始まり、酵素の能動的関与によるのではないことを明らかにする。したがって、ゲノム規模でのウラシルの探索に重要な役割を果たすのは塩基対の動態であり、これは、他のDNA修復グリコシラーゼによる損傷発見にもかかわっている可能性がある。 Full Text PDF 目次へ戻る