Letter 免疫:IgHクラススイッチや転座はロバストな非古典的末端連結経路を使用する 2007年9月27日 Nature 449, 7161 doi: 10.1038/nature06020 免疫グロブリンの可変領域エキソンは、発生中のB細胞でV(D)J組み換えによって組み立てられる。B細胞は成熟すると、抗原によって活性化された場合、クラススイッチ組み換え(CSR)を受ける。CSRにより、特定の可変領域エキソンと共に発現する重鎖定常領域エキソン(CH)が、Cµからその下流のCH(例えば、Cγ、CεあるいはCα)に変化し、その結果、IgMからIgG、IgEあるいはIgAへ発現が切り換わる。V(D)J組み換えとCSRのどちらにも、DNA二本鎖切断の導入や末端連結による切断の修復が関係する。CSRでは、二本鎖切断はCµとその下流のCHに隣接するスイッチ領域内に起こり、次に、切断されたスイッチ領域の融合が行われる。哺乳類細胞では、「古典的な」非相同性末端連結(C-NHEJ)経路によって、一般的なDNA二本鎖切断とV(D)J組み換えによって生じたプログラムされた二本鎖切断の両方が修復される。C-NHEJには、V(D)J組み換えの過程で観察されるような、相同性を欠く末端同士を連結する「直接」連結と、数塩基対の相同性がある末端同士を連結するマイクロホモロジー連結がある。CSR連結でも、直接およびマイクロホモロジー連結が認められ、CSRはC-NHEJを用いると示唆されてきた。Xrcc4とDNAリガーゼIV(Lig4)は、協調してC-NHEJの連結ステップを触媒する、最も特異的なC-NHEJ因子である。これらの因子はV(D)J組み換えに不可欠であるが、C-NHEJ以外には機能が知られていない。本論文では、Xrcc4あるいはLig4を欠損するマウスB細胞でのCSRを調べることによって、C-NHEJがCSRにも重要であるかどうかを検討する。C-NHEJは実際にCSR連結を触媒するが、それはC-NHEJを欠くB細胞では、CSRおよび、かなりのレベルのIgH遺伝子座(Ighによりコードされる免疫グロブリンの重鎖)の染色体切断が低下することからわかる。しかしながら、顕著にマイクロホモロジー連結に偏っている別の末端連結経路が、C-NHEJ欠損B細胞で予想外にロバストなレベルでCSRを支えている。C-NHEJが行われない場合、この別の末端連結経路も、高い頻度でIgh遺伝子座の切断部位を他の染色体に連結し、転座を起こす。 Full Text PDF 目次へ戻る