Letter 物理:一次元ボーズ気体における非平衡コヒーレンスの動態 2007年9月20日 Nature 449, 7160 doi: 10.1038/nature06149 低次元系では量子多体物理学の見事な例がみられる。一次元系では、ラッティンジャー液体の方法により普遍的な特性の解明が進んでいる。弱く相互作用する状態と強く相互作用する状態の両方で、平衡状態について多くがわかっている。しかし、この平衡状態が達成されるまでの動態を探ることはまだ困難である。本論文では、孤立した縮退一次元ボーズ気体と、結合した縮退一次元ボーズ気体の両方でのコヒーレンス動態の直接的な実験研究について述べる。動的な分裂を使って、位相コヒーレント状態にある2つの一次元系を生成した。コヒーレンスの時間発展は、その後に観測される干渉パターンの局所的な位相シフトを通して明らかにされる。完全に孤立した一次元ボーズ気体は、普遍的な準指数関数的コヒーレンス減衰を示すことが観測され、これは最近の予測と非常によく一致する。2個が結合した一次元ボーズ気体では、コヒーレンス因子は、ボゴリューボフの方法で予測されたように非零の平衡値に近づくのが観測される。この結合系の有限コヒーレンスへの減衰は、注入により位相同期した2つのレーザーと等価な物質波である。超流体の非平衡動態は、超伝導体、量子ホール系、超流動ヘリウム、スピン系など広範囲の物理系において重要な役割を果たす。コヒーレンス動態について調べた我々の実験は、一次元ボーズ気体がこの種の現象の研究に理想的であることを示している。 Full Text PDF 目次へ戻る