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免疫:STAT3のDNA結合ドメインの優性ネガティブ変異が高IgE症候群の原因となる

Nature 448, 7157 doi: 10.1038/nature06096

高免疫グロブリンE症候群(高IgE症候群;HIES)は、非常に高い血清IgE値、炎症反応が異様に穏やかで、寒性膿瘍と称される、再発性のブドウ球菌性皮膚膿瘍や嚢胞形成性の肺炎、骨格異常を特徴とする複合型原発性免疫不全症である。常染色体優性、あるいは常染色体劣性遺伝する家族性HIESの症例も報告されているが、HIESの大半は散発性で、その発症機序は長い間謎だった。今回我々は、ヒトSTAT3(signal transducer and activator of transcription 3)遺伝子の優性ネガティブ変異の結果、古典的な多系統HIESが起こることを明らかにした。血縁関係のない、非家族性HIES患者15人のうち8人が、STAT3変異のヘテロ接合であることが判明したが、その両親、きょうだいにはSTAT3の変異対立遺伝子はみられず、これらの変異がde novo突然変異であることが示唆された。5種類の異なった変異が見つかったが、いずれもSTAT3のDNA結合ドメインに存在した。患者の末梢血の細胞は、インターロイキン(IL)-6、IL-10といったサイトカインへの応答に異常があり、これらの細胞のSTAT3は、DNA結合能力が著しく低下していた。5種類の変異体はすべてそれ自体では機能をもたず、野生型STAT3と同時に発現させると、優性ネガティブ作用を示した。これらの結果は、STAT3がヒトで多様な役割を果たしていることを示しており、また、HIESの発症機序に複数のサイトカイン経路が重要なかかわりをもつことが明らかになった。

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