Letter 生態:系統発生的な構造をもつ相利共生ネットワークにみられる非ランダムな同時絶滅 2007年8月23日 Nature 448, 7156 doi: 10.1038/nature05956 植物とその送粉者や種子散布者となる動物との相互作用は、地球の生物多様性の多くを作り上げてきた。近年、これらの相利共生的相互作用が、生物多様性の持続に役立つと思われる、明確な構造をもつ複雑なネットワークを形成することが示されている。しかしながら、どのような生態的・進化的過程がこれらのネットワーク・パターンを生み出すのかは、ほとんどわかっていない。今回我々は、系統発生解析の手法を用いて、調べたネットワークの3分の1以上で、種の系統発生上の類縁関係から種間の相互作用数を予測でき、ネットワークのおよそ2分の1では、相互作用する相手方の種を特定できることを示す。絶滅事象のシミュレーションでは、系統発生関係が相互作用パターンに及ぼす影響のために、近縁な種の同時絶滅カスケードが引き起こされる傾向がみられる。これは進化系統樹の非ランダムな「剪定」を引き起こし、系統発生にかかわる情報を考えない場合に予測されるよりも多くの分類群多様性が消失することになる。我々の結果は、系統発生的情報とネットワーク構造を同時に考慮することが、種数の豊富な群集の構造とその運命の理解にいかに役立ちうるかを強く示すものである。 Full Text PDF 目次へ戻る