Letter 細胞:GTPアーゼRab8は腸細胞の頂端側へのタンパク質の局在に必要である 2007年7月19日 Nature 448, 7151 doi: 10.1038/nature05929 極性をもつ上皮細胞では、タンパク質の頂端側や側底側への輸送にかかわるタンパク質が多数知られている。低分子量GTP結合タンパク質Rab8は、極性をもつ腎上皮細胞でAP1B複合体がかかわる経路を介して側底側への輸送を調節すると考えられていた。しかし、in vivoでRab8(Rab8A)が細胞の極性に果たす役割は、まだ解明されていない。本論文では、腸の上皮細胞でRab8が頂端側のタンパク質の局在を支配していることを明らかにする。Rab8欠失マウスでは、小腸の頂端側のペプチダーゼやトランスポーターがリソソームに局在することがわかった。これらが誤ってリソソームに運ばれ、分解されるために、小腸での栄養素の吸収率が著しく低下して、最終的には死に至った。電子顕微鏡による観察ではさらに、腸細胞において、頂端側の微絨毛が短くなり、肥大したリソソームが多くなり、微絨毛封入体が観察された。Rab8欠失マウスと同じ表現型を呈する1人の微絨毛封入体病(microvillus inclusion disease)患者では、RAB8(RAB8A;NM_005370)の発現量が低下していた。今回の結果は、Rab8が頂端側のタンパク質の適切な局在と小腸でのさまざまな栄養素の吸収、消化に必須であることを示している。 Full Text PDF 目次へ戻る