Letter 細胞:フェレドキシン-チオレドキシン還元酵素の反応経路に沿った構造スナップショット 2007年7月5日 Nature 448, 7149 doi: 10.1038/nature05937 酸素を発生する光合成生物は、光依存性の酸化還元シグナル伝達経路を通じて炭素代謝を調節している。電子はフェレドキシン(Fdx)により光化学系Iからフェレドキシン-チオレドキシン還元酵素(FTR)へと送られ、FTRが葉緑体チオレドキシン(Trx)の2電子還元を触媒する。これらは標的酵素の活性を還元によって変化させ、炭素流量を調節している。FTRは、光シグナルをチオールシグナルに変換するのに[4Fe-4S]クラスターとそれに近接したジスルフィド架橋を使用するという独自の性質をもつ。我々は、1電子および2電子還元中間体状態にあるFTRと、経路上の4つの複合体(Fdx-FTR-Trx三元複合体を含む)の構造を決定した。今回我々は、経路の最初の複合体であるFdx-FTRにおいて、Fdx[2Fe-2S]クラスターがFTR[4Fe-4S]中心への電子移動に適した位置にあることを示す。電子が1個移動した後、FTRの活性部位の1個の硫黄原子が遊離してTrxのジスルフィド架橋を攻撃できる状態となり、もう1個の硫黄原子がFTR[4Fe-4S]中心の鉄原子に対する5番目の配位子となった中間体が形成される。これは生物では珍しい構造である。その後、Fdxは2個目の電子を送り込み、これによってFTR-Trxヘテロジスルフィド結合が開裂する。これらはFdx-FTR-Trx複合体中で起こる。この構造では、Fdx[2Fe-2S]クラスターからTrxの活性部位のジスルフィドへの電子移動効率が最大になるように、3つのタンパク質の酸化還元中心が一列に並んでいる。これらの結果は、鉄-硫黄酵素によるジスルフィド還元機構を理解するための構造的枠組みを提供し、以前は不明だったFdxとTrxの双方がかかわる相互作用ネットワークを描き出す。 Full Text PDF 目次へ戻る