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生理:プロスタグランジンE2は脊椎動物の造血幹細胞の恒常性を調節する

Nature 447, 7147 doi: 10.1038/nature05883

造血幹細胞(HSC)の恒常性は、成長因子、シグナル伝達分子、転写因子によって厳密に制御されている。成体型造血幹細胞は、胚発生の際に大動脈-生殖原基-中腎領域で発生し、その後、胎生期の造血器官、成体造血器官へと移行する。HSCの形成と恒常性の新しい調節因子を同定するため、一群の生体活性物質について、ゼブラフィッシュの大動脈-生殖原基-中腎領域での幹細胞の誘導に及ぼす影響を調べた。本論文では、プロスタグランジン(PG)E2の合成を促進する化合物はHSC数を増やし、プロスタグランジン合成を阻害する化合物は幹細胞数を減少させることを明らかにする。HSCの形成には、PGE2合成を行うシクロオキシゲナーゼが必要であった。またゼブラフィッシュ成体では、放射線照射による腎髄質(kidney marrow)の損傷回復が、安定なPGE2誘導体によって改善された。マウス胚性幹細胞の分化アッセイでは、PGE2が多能性前駆細胞の増幅を引き起こした。また、ex vivoで安定化PGE2に曝露すると、移植後12日には脾臓コロニー形成単位が増加し、限界希釈法によるマウス骨髄への競合的移植後に長期骨髄再構築活性をもつHSCの存在頻度が高まった。脊椎動物ではHSCの恒常性調節にPGE2が保存された役割をもつことから、プロスタグランジン経路の調節によって治療目的でHSC数を増やせる可能性が示唆される。

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