Letter 細胞:DNAメチル化とヘテロクロマチン型サイレンシングのヒストンH2Bの脱ユビキチン化による制御 2007年6月7日 Nature 447, 7145 doi: 10.1038/nature05864 エピジェネティック(後成的)な制御には、DNAのメチル化やヒストン修飾パターンの可逆的変化が関係している。短鎖干渉RNA(siRNA)は、DNAメチル化とヘテロクロマチン型のヒストン修飾を引き起こし、塩基配列特異的に遺伝子の転写を抑制する。動物や酵母ではヒストンH2Bがモノユビキチン化されることが知られており、これがヒストンH3のメチル化を調節している。しかし、ヒストンのユビキチン化とDNAのメチル化の関係はまだ調べられていなかった。本論文では、シロイヌナズナ(Arabidopsis)の脱ユビキチン化酵素SUP32/UBP26の変異が、ヒストンH3のリシン9のジメチル化を減少させ、siRNAを介したDNAメチル化を抑え、トランスポゾンやトランス遺伝子のヘテロクロマチン型サイレンシングを解除することを明らかにする。シロイヌナズナのsup32変異体では、H2Bのリシン143がモノユビキチン化されており、H2Bのユビキチン化の程度が増加し、H3のリシン4のトリメチル化が多くなることがわかった。SUP32/UBP26にはH2Bを脱ユビキチン化可能であり、クロマチン免疫沈降により、H2Bのユビキチン化とサイレンシング解除との間に関連があることが示された。これらのデータは、H2BのSUP32/UBP26による脱ユビキチン化がヘテロクロマチン型のヒストンH3メチル化とDNAメチル化に必要なことを示唆している。 Full Text PDF 目次へ戻る