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生化学:合成グアニンヌクレオチド交換因子を用いた細胞形態経路のつなぎ換え

Nature 447, 7144 doi: 10.1038/nature05851

真核細胞は、アクチン細胞骨格を動員して、運動、食作用、細胞質分裂などの著しく多様な形態挙動を引き起こす。こうした多様性の多くには、アクチン細胞骨格の主要調節因子であるRhoファミリーGTPアーゼを活性化するグアニンヌクレオチド交換因子(GEF)がかかわっている。ヒトゲノム中にはRho GTPアーゼ自身の遺伝子は22しかないのに対して、80を超えるRho GEFがあり、新しく多様なGEFの進化が中核的な細胞骨格装置を広範な新規制御入力に結び付ける機構をもたらしてきたと考えられる。今回我々は、この仮説を検証し、合成GEFタンパク質を設計することで細胞形態を系統的にプログラムし直せるかどうかを調べた。多くのシグナル伝達タンパク質に共通の高度にモジュール化した構造をとるDblファミリーRho GEFに注目した。これらは、触媒活性をもつDblホモロジー(DH)ドメインをもち、このドメインが多様な調節ドメイン(その多くはGEF活性を自己抑制する)に結合している。本論文では、触媒GEFドメインを新たな調節モジュールと結合し直すことにより、天然には存在しない入力によって活性化される合成GEFを作り出せることを示す。これらの合成GEFを用いて細胞挙動を多様にプログラムし直した。GEFを用いて、特定の細胞骨格応答を、本来は無関係の上流のシグナル伝達経路に結び付けることができる。さらに、複数の合成GEFを一連の要素として結合させ、シグナル処理挙動の改善された人工カスケードを構成することができる。これらの結果は、モジュール型シグナル伝達タンパク質として重要なこのファミリーが高度な進化可塑性をもつことを示し、合成生物学的な手法を用いて細胞形態の複雑な時空制御が操作できる可能性を示す。

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