Letter 細胞:MRE11複合体によるアポトーシスの誘導には、NBS1のカルボキシ末端が必要である 2007年5月10日 Nature 447, 7141 doi: 10.1038/nature05740 MRE11複合体(MRE11とRAD50、NBS1)とATM(ataxia-telangiectasia mutated)キナーゼは、同じDNA損傷応答経路で機能し、細胞周期チェックポイントの活性化とアポトーシスを引き起こす。MRE11複合体とATMとが機能的に相互作用してATMをDNA損傷部位に誘導するには、NBS1の保存されているC末端ドメインが必要だと考えられてきた。ヒトNBS(Nijmegen breakage syndrome)細胞および複数のNBSマウスモデル由来の細胞はNBS1のハイポモルフ対立遺伝子を発現していて、完全なC末端ドメインをもつにもかかわらずATM活性が損なわれている。このことは、ATMの機能にはNBS1のC末端だけでは不十分なことを示している。我々は、C末端のATM結合ドメインを欠失したNbs1ΔC/ΔCマウスを作製した。Nbs1ΔC/ΔC細胞はS期内チェックポイントに異常を示すが、それ以外には、他のチェックポイント機能、電離放射線感受性、染色体安定性について野生型細胞と区別がつかない。しかし、Nbs1ΔC/ΔCマウスの複数の組織では、ATM欠損マウスあるいはCHK2欠損マウスと同様に、アポトーシスの重大な異常がみられた。p53転写標的とATM基質の解析から、Chk2-/-マウスの表現型とは対照的に、NBS1ΔCはアポトーシス促進性遺伝子の誘導を阻害しない。Nbs1ΔC/ΔCで観察される異常は、SMC1やアポトーシス促進因子BIDなどのATM標的のリン酸化が損なわれることの結果である。 Full Text PDF 目次へ戻る