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生物物理:超高速で折りたたまれるタンパク質で、折りたたまれる前の状態中に起こる疎水性崩壊

Nature 447, 7140 doi: 10.1038/nature05728

ポリペプチド鎖の自由エネルギー地形にわたって存在するコンホメーション変化の経路は、実験による研究とコンピューターシミュレーションの巧妙な組み合わせにより考察が進められてきた。現在では、折りたたまれない状態や部分的に折りたたまれた状態のいくつかのタンパク質が生物機能をもつとか、病気に伴う凝集現象にかかわるとかいったことは知られているものの、これらの構造はコンホメーションが不均一で動的でもあるため、実験による原子レベルでの構造情報はわずかしかない。今回我々は、そのような情報を与えうる手法を示し、TC5bとよばれる「Trp-cage」ミニタンパク質を用いて、急速なin situタンパク質再折りたたみがかかわる光化学誘起DNP NMR(dynamic nuclear polarization NMR)パルスラベル実験について報告する。これらの実験により、最終的な折りたたみ状態のスペクトルで、折りたたまれていない状態における芳香族側鎖核の超分極に伴う双極交差緩和を同定し、定量することが可能になった。我々は、この小型タンパク質の折りたたまれない状態に、疎水性崩壊に由来する残余構造が存在することを見いだした。この残余構造には、天然の折りたたみ状態では比較的離れている側鎖間での強い残基間接触がみられる。事前の構造形成は、天然の折りたたみ状態での接触ではなく非天然折りたたみ状態に近い接触が形成されるとしても、タンパク質の高速折りたたみに関連する性質であるらしい。

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