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生態:抗生物質耐性に不利な選択をする方向に働く抗生物質相互作用

Nature 446, 7136 doi: 10.1038/nature05685

病原菌に広がる抗生物質耐性との戦いでは、複数薬剤併用の重要性が増してきている。また広い意味でいうと、このような多剤併用は、微生物の生態や進化の解明にも重要である。多剤併用が細菌の増殖に与える影響は徹底的に研究されてきたが、薬剤感受性の細菌集団と耐性の集団の間の選択に多剤併用が及ぼす影響は、ほとんどわかっていない。薬剤が存在すると、通常は感受性の野生型集団との競合において耐性集団が有利になる。今回我々は、デオキシサイクリン耐性大腸菌とデオキシサイクリン感受性大腸菌との間での直接競合アッセイにより、拮抗性の非常に高い組み合わせの多剤併用では、こうした選択が逆転する場合があることを明らかにする。このような組み合わせでは、1つの薬剤によって、併用治療がその薬剤に耐性の対立遺伝子に不利な選択をするように働く場合がある。また、このような選択の逆転は、基盤となる耐性機構にはほとんど関係がなく、致死濃度以下でも起こるが、野生型の阻害は維持される。このような一見矛盾した結果は、単純な幾何学的論証によって合理的に説明できる。今回の知見は、これまで認識されていなかった耐性の進化に関する適応度地形の特徴を明らかにし、薬剤相互作用が絶対効力に与える影響と、耐性集団の出現に及ぼす相対的な競合選択との間にトレードオフの関係があることを示している。

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