Letter 進化:休眠卵嚢子の中に保存されていたドウシャンツオ産の胚化石 2007年4月5日 Nature 446, 7136 doi: 10.1038/nature05682 中国南部にあるエディアカラ紀(6億3,500万〜5億4,200万年前)のドウシャンツオ(Doushantuo)累層で見つかったリン酸塩化した微化石は、初期動物の胚であると解釈されてきた。胚が長く保存されうることの実験的証明や、ドウシャンツオ化石が胚であることを示唆した微細構造上の証拠、カンブリア紀初期の岩石内に残された胚化石の明確な記録があるにもかかわらず、これらの化石の系統発生上の類縁関係に関しては疑問点が残っている。ごく最近、ある研究グループが、ドウシャンツオの微化石は現生のThiomargarita属種に相当する巨大な硫黄酸化細菌である可能性を提案した。今回我々は、この細菌仮説を検証するための新しい観察結果を報告する。大型で込み入った修飾構造のある有機物の小胞(アクリターク)の内部に胚様のドウシャンツオ化石が見つかったことは、これらが真核生物であって、ほぼ確実に休眠卵嚢子の中に保存された卵割期初期の胚であることを示している。胚化石を中に含むことが観察された大型で棘状形態をしたこの種類の微化石は、632.5±0.5 Myr前の火山灰層のすぐ上にある岩石に初めて現れるため、少なくとも原始的な動物分類群は原生代後期の全地球的な氷河作用のすぐ後に浅海に生息していたと考えられる。 Full Text PDF 目次へ戻る