Letter

免疫:転写因子Foxp3は転写因子AML1/Runx1との相互作用を介して制御性T細胞の機能を制御している

Nature 446, 7136 doi: 10.1038/nature05673

正常個体に自然に発生するCD25+CD4+制御性T細胞(TR細胞)は、自己免疫疾患やアレルギーなどの、異常な、あるいは過剰な免疫応答を抑制することで、免疫自己寛容や免疫恒常性を維持している。TR細胞は転写因子Foxp3を特異的に発現しており、Foxp3はTR細胞の発生や機能の主要な調節因子である。実際に、TR細胞以外のT細胞にFoxp3を異所的に発現させると、それだけで抑制活性が発揮され、インターロイキン-2(IL-2)やインターフェロン-γ(IFN-γ)などのサイトカイン産生が抑制され、また、CD25、cytotoxic T-lymphocyte-associated antigen-4やglucocorticoid-induced TNF-receptor-family-related proteinなどのTR細胞機能に関与する分子の発現が上昇する。しかし、Foxp3がどのようにこれらの分子過程を制御するのかは明らかではない。本論文では、胸腺でのT細胞の発生など、正常な造血系の発生に極めて重要な転写因子AML1(acute myeoid leukaemia 1)/Runx1(Runt-related transcription factor 1)が、正常CD4+ T細胞でのIL-2IFN-γ遺伝子の発現を、それぞれのプロモーターへの結合を介して活性化することを示す。また自然のTR細胞では、Foxp3はAML1と物理的に相互作用する。一連の実験的証拠により、この相互作用が、IL-2とIFN-γの産生を抑制し、TR細胞関連分子の発現を上昇させ、抑制活性を発揮するモデルが考えられる。Foxp3とAML1との相互作用を介したTR細胞機能のこのような転写制御は、生理的および病的なT細胞性免疫応答の制御に使うことができる。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度